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勉強会報告6

インストラクター志望者や学生と接していて感じるのは、
コミュニケーションスキルを磨く必要があるということ。
(このブログも「だれでもわかる」ことに配慮はないので
僕が偉そうなことは言えないのだが。)

言語を共有しない犬(もちろん合図は理解できるのだが…)との
コミュニケーションはとれたとしても、
共有するルールの異なる他人に意図を伝えるというのは意外と難しい。

企業が求める人材には、このコミュニケーション能力が必要らしい。
企業に「育てる」余裕がなくなったのか、
最近の学生のコミュニケーション能力に問題があるのかはわからない。
ただ、我々インストラクターの仕事に欠かせないことは確か。

短大のカリキュラムにコミュニケーションのスキルアップのための
授業が必要になる。それについてもまた考えてみたい。

今回のご報告、1月の勉強会はケーススタディから始まった。

◆ケーススタディ
2つのケースについて考える。
コンサルテーションシートに則って問題を整理していくと
必要な情報と対処法が整理できる。
プロフィール(犬と飼主さんの情報)に加えて 

①コミュニケーションチェック 
②問題行動の概要 
③行動のきっかけ 
④問題行動の評価(強さ・頻度・危険度合…) 
⑤行動の結果、飼主の対応 
⑥治療のゴール 

ここまでは飼主さんからの聞き取り情報。
以上に基づいて行動を分析。

⑦行動に伴う感情(好:楽しい・嬉しい・興奮度合、嫌:怖い・攻撃・興奮・不安) 
⑧守るべき資源(物・スペース・飼主・安全) 
⑨本能(捕食・繁殖・危機回避) 
⑩ストレス(健康・環境・欲求) 

その上で診断し、解決方法を考える。

⑪診断 
⑫管理の方法(行動を悪化させないため) 
⑬学習の手順(馴化、古典的条件づけ、分化強化など) 
⑭関係の見直し(飼主との関係改善など)

2つの問題とも上記項目に則って解決方法を検討した。
コミュニケーションチェックは問題行動解決にとって重要な情報を
得ることができる。ただ、読み取りに若干の経験が必要。
次回の勉強会で何例かを解説してみたい。

◆パピーカリキュラム
ステップバイステップで進めていく部分と、
毎回同じことやそのバリエーションを繰り返す部分に分かれる。

カリキュラム項目は「ケアー」「交換」「社会化」「お行儀」「遊び」
P.I.G.のHPからダウンロードできるようにしてもよいかもしれない。
(ご要望があればブログでも公開・解説します。)

前回の勉強会終了後に動物病院でのパピークラス見学会があり、、
参加者からその時のフィードバックを頂く。

◆動物病院配布用資料の解説
仲間と一緒に作った動物病院で飼主さんに配布いただくための資料の
獣医師向け解説を参加者に紹介。

資料は下記の4つ。④は動物病院用で飼主さん向けではない。
①コミュニケーション☆エクササイズ
②ストレスマネジメントチェックシート
③仔犬に大事な4つのこと
④パピーエバリュエーションチェックシート(動物病院用)
(上記資料はP.I.G.のHPのデータのページからダウンロードできる。)

解説を作るのに1年くらいかかった。
解説の方が4つの資料より内容が濃いかも。
できればその内容もブログで少しずつご紹介したいと思う。乞うご期待!

◆「ロシアの銀ギツネ」映像
BSで放送された「いのちドラマチックスペシャル オオカミからイヌへ」
という番組の映像を観賞。
現在のロシアの研究施設を科学者の福岡伸一氏がレポートし、
銀ギツネの散歩!などをしておりました。

映像とエピジェネティック(遺伝子は変わらないがその発現の時期が行動に影響を与える)という遺伝についての話は興味深い。

◆最後はアニマルラーニング
恒例のアニマルラーニング。
僕はとても面白いと思うのだが、勉強会での優先順位はいつも低い。

鈴鹿短大の授業で使用しているテキスト(『アニマルラーニング』と『学習の心理』をまとめたものでキーワードが虫食いになっている)をそのままコピーして使用。
今回は「古典的条件づけ2」。
消去と制止条件づけ、条件反応の形、生物的制約という内容。

この段階で頭が痛くなる方もいらっしゃるだろうが、
これらが犬のトレーニングにどういった影響を与えているかを考えると
とても楽しい。

消去バーストや外制止、脱制止。
制止条件づけによる後退反応、拮抗条件づけ、自動反応形成、
無条件刺激と条件刺激の関係、環境への適応など、
普段僕たちが犬とのトレーニングで遭遇するあれやこれやが
どんな原理で起こっているのかがわかる。
それを理解することで現場で応用が利くようになる。

これもブログで書き溜めていければと思うが作業は進んでいない。

以上、2013年1月の勉強会報告でした。
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勉強会報告5

勉強会のご報告。
今回は昨年の11月分。早く追いつけるとよいのだが。

◆フリースタイルDVD
最初はアティラのトレーニングDVD。
エクササイズが90項目近くあり、誘導とクリッカーを使用していた。
犬との相互作用を1日20分行うことで問題行動が予防できる
という研究がある。
それなら毎日フリースタイルを楽しむのもよいかも…。
その後、マリーレイのDVDなどを観る。

◆ケーススタディー
『犬と猫の行動学 基礎から臨床へ』(学窓社)の症例を読む。
「不安と恐怖と所有欲に関する攻撃」の症例。
今回はこの事例をコンサルテーション・シートに記入してみた。
参加者にシートを改良するアイデアを多くいただく。
次回もシートを試用して、さらに改良を重ねたい。

上記のテキスト『犬と…』の今回の症例紹介では、
「管理(問題を起こさせない管理とストレス管理)」と
「飼主との関係づくり」に重点が置かれ、
恐怖そのものや所有欲に対するアプローチの記述はなかった。

コンサルテーション・シートの大事な役割のひとつは
「質問すべき項目」と「提案すべき行動治療」に
落ちがないようにすること。次回も検討しようと思う。

◆本の紹介
『メリットの法則 行動分析学・応用編』(集英社新書)奥田健次著
応用行動分析の研究者で臨床心理士の奥田氏の最新本。
僕たちが日常でかかわる犬の問題行動治療の手法の
なんと多くが行動分析学の考え方に負っているかがわかる。

以前、奥田氏のセミナーに参加した時、
我々の犬の行動治療の手法との類似性に驚いた。(当然と言えば当然!)
是非、応用行動分析の専門家にお話しを伺いたいと思った。
この本は非常に平易な文章で書かれていてとても読みやすい。
ご一読をお勧めしたい。

◆ゲームのお試し
クリスマス会用の新しいゲームを試してみた。
ゲーム名は「ホールインわん」「危機一髪」「盛り犬」。
勉強会参加者とその犬で真剣に楽しんでもらいご意見をいただいた。

「ホールインわん」は☆型の中心に向かってボーロを3回ショット。
「ヨシ」の合図でそのボーロを食べるとゲームは終了。
ただし☆形はプラスやマイナスの点数の書かれたスペースに分けられ、
おのおのに誘惑のフードが置かれている。
終了時の点数を競う。

「盛り犬」はTシャツやバンダナなどを一定の時間内に犬に「盛り」、
ステージを1周して、落ちずに残った衣類の枚数を競うというもの。
単純な故にか大いに盛り上がる。

◆後足エクササイズ
フリースタイルでの後足を動かすエクササイズの方法を
参加者に教えてもらい試してみる。
ぜひクラスでも使ってみたい。

その他、数項目。
以上


教え始めの条件

信頼関係づくりにはコミュニケーションが欠かせない。
信頼ってなんだ?と考えるのはまたの機会にして、
犬に人のして欲しいことを伝えるのが重要なのは間違いない。
どうやって伝えるか、は犬と飼主の関係の考え方に大きく影響される。

ただ、今回は単純に教え方とその後の行動の関係について考えてみたい。

通常、僕のクラスで伏せを教えるときは
誘導 → プロンプトあり自発行動 → 自発行動 → 合図をのせる
の順で教えている。

できるだけ誘導の部分を短くし、プロンプトを外すのも
最短でと考え、上記の流れで誘導がうまくいったとして
合図づけまで平均15分くらいで一挙に教える。

トレーニングの世界大会に出るような人の練習映像を見たのだが、
モチベーターとなるボールなどへの執着を極端に高め、
それを速く動かして誘導で動きを教えていた。

僕の方法とは異なり、
誘導から自発行動まではしっかり時間がかかると思うのだが、
伏せる動きの速さが半端ない。
ヒールポジションに入る動きも同様。

それを観た当時は、考えさせることが目的になるのと
速く正確に的確な動きをさせることが目的となることの違いかなと
思っていた。

また、カナダのリエン・バーカーは、
(僕たちに「トレーニングの科学」を教えてくれた人)
犬に形を教えるときは「行動(動きのあるもの)から教える」
と言っていた。

例えばヒールポジションを教える際は
まず横について歩くことをしっかり教える。
その上で「人が止まると座る」ことを教えると
それは自動的にヒールポジションとなる。
その後、どんな位置からでもヒールに入るよう教える。
(実は最近はこれに似た方法を採用している。)

で、本日の本題。
『ブレイン・ルール』(ジョン・メディナ著)という
学習の際の「脳」の働きを12のルールにまとめた本を読んだ。

脳が学習する瞬間は、例えると、
情報をふたをしないミキサーにかけるよなもの…らしい。
細かくバラバラに分解されて脳の別々の場所に分配される。

脳の神経細胞が情報を細かく分けて処理しているのは
猫の目の実験(けっこうヒドイ)などでも知られているようだが、
例えば決まった女優さんの写真を見た時しか反応しない
特定のその女優さん用?の神経細胞ってものまであるらしい。
(もちろん特定の人のための細胞を持っては生まれてはこない)
別の女性の写真ではその神経細胞は反応しないのだそうだ。

言語も英語だと母音と子音は脳の別々の場所にしまわれるらしい。
なので母音を記憶する部分が失われた人に文字を書いてもらうと、
子音しか文字が書けなくなったりする!のだそうだ。

そうしてバラバラに記憶された情報は、
その情報を引き出す時には統合されてひとつの塊で出てくる。
で、最初の情報処理で使われた神経細胞の経路が、
その情報を貯蔵するための恒久的な経路として脳に使われる。

実生活では、
最初に教えた時の条件がその行動の記憶能力に影響を与える、
と言うことになるらしい。
(勉強をした時の状態でテストを受けると点数が上がるってこと!)

そう考えると行動を最初にどう教えたか?で
その後の行動が決まってくると考えられる。

フードで考えさせながら伏せを教えた犬にとって
「フセ」は考えて発見し食べ物をもらえたことと共に記憶され、
速く動くボールを追いながら伏せを教えた犬にとって
「フセ」は素早くその位置に到達して楽しくボールを得ることと共に
記憶されている可能性があるということか。

考えさせる方法だとどうしてもゆっくり伏せることが多い。
速く伏せさせるには誘導で素早く伏せる動きの練習をしてから
きっかけ(環境)と自発行動との関連づけをすればよいのか。

そういえば、聞いた話だが、
カレン・プライア―(だったと思う)はシェイピングで行動を教える際、
教える過程で使った合図には学習の際の葛藤の印象がつくので、
行動が完成したらそれまでの合図は捨て去り新しい合図をつける
といったことをするそうだ。

その時の行動と合図は脳のどこにどんな形で記憶されるのだろう?

脳に情報を刻み込み中?

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