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犬育てと子育て

小学校や幼稚園の先生、保護者の方を対象に
何度かお話しさせていただいたことがある。

もちろん子育てについて僕が話すべきことはないので犬育ての話だ。
その中に一つでも子育てのヒントを見つけていただければ、
という企画だった。

結果は手前味噌になるが、
人間の子どもにも多くのことが当てはまるとご好評いただいた。
そのご縁で何度かお話しさせていただいたのだが、
犬を育てることと、子育ての大きな違いは何だろうか?

セミナーでも最初に皆さんと考えるのだが、
犬は生活の多くを飼主の判断に任せて一生を送る。
もちろん犬自身で物事を判断しながら生きるのだが、
飼主無くしては生きていけないのだから人に依存する部分は大きい。

人も子どものころは多くを親や大人に依存している。
しかし、成長につれ依存度合いは減少し、
自らの判断に責任を負いながら自立することが目標となる。
そのためのトレーニングが必要だ。

その異なるゴール地点が大きな違いとなると思う。
動機づけ学習では、双方とも行動が自発されることが重要になるし、
成功へ導くよう環境を操作するのも同じだと思う。
学習の原理は変わらないのだから当然と言えば当然。

ただ、報酬が何であるかが大きく異なる。
犬の場合は外的報酬を利用することが多く、
子どもの場合は外的報酬も重要だが、内的なものも考慮する。

外的報酬とは、文字通り外から得られる報酬で、
食べ物や遊び、褒められることや環境の変化などが中心。
内的報酬とは、外部からはわかりにくいが達成感など。

もちろん子どもの場合も、他者から褒められるなど
外的報酬も多く必要となるが、ボタンが自分でとめられたり、
夢中で絵を描くなど内的報酬が重要になる。

子どもに外的報酬を与える場合、気をつけないと
報酬自体が目的化し、内的報酬をなくしてしまうことがある。
例えば先の絵を描くということを考えてみるに、
最初は、夢中で好きな絵を描いていたのに、
大人から褒められることで、大人が気に入るような絵を描き始める。
これでは本末転倒だと思う。

最初にお話しした通り、子どもの行動問題も
犬の場合と同じ原理を利用している。
行動分析学という学問。

先日、行動分析学会主催の犬関連セミナーが開催された。
「ほめて育てるしつけの盲点」という題で、
内容は少し期待していたものと違ったのだが、
臨床心理士の奥田健次氏がパネラーとして参加されていた。

その奥田氏が紹介された事例の映像がまさに
普段犬の世界で我々が行っていることと同じだった。
(もちろん詳細な報告ではないので細部は異なるかもしれないが…。)

気になって著書を取り寄せてみた。
『子育てプリンシプル』(一ツ橋書店)と
『叱りゼロで「自分からやる子」に育てる本』(大和書店)だ。
目次の「親」という文字を「飼主」とすれば
すぐにでも「犬の問題治療」の本になりそうだ。

面白そうなのでまたの機会に詳しくご紹介しよう。
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食べ物以外のご褒美

ご褒美のルールは、
・犬にとって欲しい「もの」や好きな「こと」である
・勝手に得られない
・飽きていない
ということ。

好きな「こと」は出来事だけでなく、行動であったりもする。
行動がご褒美に?と思うが、これはプレマックの原理という。

硬く言うと
「発生頻度の低い行動の報酬に発生頻度の高い行動を使う」
ということ。

柔らかく言うと
「宿題したら遊びに行ってもいいよ」
ということ。

そうすると食べ物や撫でる、遊ぶ、おもちゃなどの他にも
犬にとってたくさんご褒美がある、ということになる。

例えば、匂いを嗅ぐ、ボールを追う、庭に出る・・・など。
そのために犬のボディーサインを見て何を求めているかを
読みとる必要がある。
犬も背中を掻いて欲しいのにトイレに連れて行かれても困るだろう。

また、飼主の持つご褒美の種類が多いほど、
飼主の価値は高まる。(般性強化子)

家庭のルールや行動を「教え」たければ、
ご褒美は食べ物が手っ取り早いし効果的だ。
その後、学習が進めば食べ物以外のご褒美に切り替えていく。

前回に考えた学習の流れは、

自発行動 → 弁別 → 般化 → 環境の合図化 

行動の始まりは自発行動を引き出すこと。
その段階でのご褒美は食べ物が便利。

座る → フード

これに合図が加わり弁別させると、

「オスワリ」 → 座る → フード

となる。

合図をつけたら「オスワリ」と言わない限り座ってもフードがでない。
こうして合図を意識化(弁別)する。
しっかり合図が理解できたら般化の「かきくけこ」の段階へ。
フードのご褒美は別のものに切り替えていく段階だ。

そこまでクリアすれば「環境の合図化」となる。
環境の合図に反応した時のご褒美(強化子)は
食べ物以外のものを利用したい。

環境の合図は普段の生活でおこる出来事を合図にしているので
食べものだけがご褒美だと、得られる時が限定されやすい。
(ご褒美の出るときと出ないときの弁別が起こりやすくなる。)

また、弁別が起こらないように食べ物のご褒美を
ランダムに使えたとしても(部分強化)
おそらく捕食本能が働くので興奮レベルが上がる。
飼主を見るとテンションが高まる傾向のある犬は要注意。

穏やかな暮らしを送るためにも
環境の合図には食べ物以外のご褒美を使ってはどうだろうか。

環境の合図

以前、学習の手順について考えたが
日常生活での利用を考えるとさらにひとつ加えたい項目がある。

以前は

自発行動 →合図づけ →合図の意識化 →般化・マッスルメモリー

としていた。
合図は弁別作業なので省略し、ひとつ加えると以下のようになる。

自発行動 →弁別 →般化 →環境の合図化(弁別)


環境の合図とは、「オスワリ」や「フセ」という言葉の合図ではなく、
「散歩中飼主が他人と話をする」や「飼主が扉に手をかける」という
「状況」が座ったり伏せる合図になっていること。

犬が状況を手掛かりに行動することを得意としているのは
犬を見ているとよくわかる。

お父さんが夕食を食べ終えて箸をおいた途端
「何かくれ~」と寄ってきたり、
いつもの散歩用カバンを持つと「やっほ~!」と玄関に飛んでいく。

わが家のキーパは、普段は僕がどこに行こうがついてくることはないが、
朝出かける前に使ったバスタオルを持つとついてきて
留守番時の部屋(2階の僕の部屋)に自ら入る。
(もちろんその時は鳥のアキレスをもらえるのだ。)

犬は「どんな時に」「誰に」「何をすれば」「どうなるか?」を
しっかり観察してよく知っている。
そして先回りして行動に移す。
こういった弁別は犬の大得意分野だ。

その弁別能力を利用して、特定の状況を合図にしてしまおう
というのが環境の合図化。
日常の「おりこう」な犬との暮らしには欠かせない。

もちろん、犬の行動レパートリーに
「おりこう」な行動を入れておかなければうまくいかないが…。

これで、いちいち「オスワリ」や「フセ」と言わなくても
状況に合わせて座ったり伏せたりしてくれる。

座る・伏せるというような行動だけではなく、
さまざまな行動を環境の合図化し、日常生活のルールにすれば
犬との暮らしがとっても楽になる。

わが家では、足を拭く際は「立って待つ」ことになっているし、、
リードを持つと「前で座る」、人が食事中は「マットで伏せ」ている。
階段は「横をついて歩く」し、
犬の食事準備が始まると「ハウスに入る」。

次回はこの学習の手順とご褒美の種類や使い方について考えたい。
 
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