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コミュニケーションと感情

またまた久しぶりのブログ。
今回はまさに思いつくままに…

犬の要求吠えをやめさせたい時、
通常、無視すなわち消去という手法を選択する。
そうすると要求吠えは消去バーストの後、消えていく。
消去バーストは強いフラストレーションを伴う。
感情的には非常に辛い状態におかれることになる。

その状態は、僕たち人間に置き換えれば間違いなく起こっているし、
犬もおそらくそうだと思う。

で、それと並行してお行儀の良い行動を強化することで
犬はそのお行儀の良い行動を選択するようになる。
これが通常の解決方法のひとつ。


以前に書いたことがあるが、
犬の要求吠えは、人間でいうと「大声で叫ぶ」ことに近いのではないか?
と仲間の一人が考え「小声で会話する」ことを勧めていた。
「小声」に気づいてもらえないため「大声」で叫ぶようになるという。
(「小声」に反応せず「大声」に人が反応した結果だ。)
まさに消去バーストの成果!

僕も全くその通りだと思う。
「小声」に反応できると「大声」である要求吠えはなくなる。

犬が要求吠えをする前の小さなサインを読んで欲求を満たせば
要求吠えをする必要などないのだから。
しかも、犬にとって人は「大声でないと伝わらないやつ」から
「話せるやつ」になり、
細やかなコミュニケーションが取れる関係が築ける。


「無視」でも、「小声」でも
いずれにせよ要求吠えをしない犬になるわけだが、
なんと「感情」の安定度合いや飼主との関係が異なることか。
落ち着いた犬との暮らしには細やかなコミュニケーションが欠かせない。

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教え始めの条件

信頼関係づくりにはコミュニケーションが欠かせない。
信頼ってなんだ?と考えるのはまたの機会にして、
犬に人のして欲しいことを伝えるのが重要なのは間違いない。
どうやって伝えるか、は犬と飼主の関係の考え方に大きく影響される。

ただ、今回は単純に教え方とその後の行動の関係について考えてみたい。

通常、僕のクラスで伏せを教えるときは
誘導 → プロンプトあり自発行動 → 自発行動 → 合図をのせる
の順で教えている。

できるだけ誘導の部分を短くし、プロンプトを外すのも
最短でと考え、上記の流れで誘導がうまくいったとして
合図づけまで平均15分くらいで一挙に教える。

トレーニングの世界大会に出るような人の練習映像を見たのだが、
モチベーターとなるボールなどへの執着を極端に高め、
それを速く動かして誘導で動きを教えていた。

僕の方法とは異なり、
誘導から自発行動まではしっかり時間がかかると思うのだが、
伏せる動きの速さが半端ない。
ヒールポジションに入る動きも同様。

それを観た当時は、考えさせることが目的になるのと
速く正確に的確な動きをさせることが目的となることの違いかなと
思っていた。

また、カナダのリエン・バーカーは、
(僕たちに「トレーニングの科学」を教えてくれた人)
犬に形を教えるときは「行動(動きのあるもの)から教える」
と言っていた。

例えばヒールポジションを教える際は
まず横について歩くことをしっかり教える。
その上で「人が止まると座る」ことを教えると
それは自動的にヒールポジションとなる。
その後、どんな位置からでもヒールに入るよう教える。
(実は最近はこれに似た方法を採用している。)

で、本日の本題。
『ブレイン・ルール』(ジョン・メディナ著)という
学習の際の「脳」の働きを12のルールにまとめた本を読んだ。

脳が学習する瞬間は、例えると、
情報をふたをしないミキサーにかけるよなもの…らしい。
細かくバラバラに分解されて脳の別々の場所に分配される。

脳の神経細胞が情報を細かく分けて処理しているのは
猫の目の実験(けっこうヒドイ)などでも知られているようだが、
例えば決まった女優さんの写真を見た時しか反応しない
特定のその女優さん用?の神経細胞ってものまであるらしい。
(もちろん特定の人のための細胞を持っては生まれてはこない)
別の女性の写真ではその神経細胞は反応しないのだそうだ。

言語も英語だと母音と子音は脳の別々の場所にしまわれるらしい。
なので母音を記憶する部分が失われた人に文字を書いてもらうと、
子音しか文字が書けなくなったりする!のだそうだ。

そうしてバラバラに記憶された情報は、
その情報を引き出す時には統合されてひとつの塊で出てくる。
で、最初の情報処理で使われた神経細胞の経路が、
その情報を貯蔵するための恒久的な経路として脳に使われる。

実生活では、
最初に教えた時の条件がその行動の記憶能力に影響を与える、
と言うことになるらしい。
(勉強をした時の状態でテストを受けると点数が上がるってこと!)

そう考えると行動を最初にどう教えたか?で
その後の行動が決まってくると考えられる。

フードで考えさせながら伏せを教えた犬にとって
「フセ」は考えて発見し食べ物をもらえたことと共に記憶され、
速く動くボールを追いながら伏せを教えた犬にとって
「フセ」は素早くその位置に到達して楽しくボールを得ることと共に
記憶されている可能性があるということか。

考えさせる方法だとどうしてもゆっくり伏せることが多い。
速く伏せさせるには誘導で素早く伏せる動きの練習をしてから
きっかけ(環境)と自発行動との関連づけをすればよいのか。

そういえば、聞いた話だが、
カレン・プライア―(だったと思う)はシェイピングで行動を教える際、
教える過程で使った合図には学習の際の葛藤の印象がつくので、
行動が完成したらそれまでの合図は捨て去り新しい合図をつける
といったことをするそうだ。

その時の行動と合図は脳のどこにどんな形で記憶されるのだろう?

脳に情報を刻み込み中?

成功率を調節する

今回はまたまたマニアックな話で申し訳ない。
クリッカーを使わないで犬に行動を教えるときの手法として、
「成功率50%ルール」と「プロンプト&フェイディング」がある。

前者は、成功率が50%、すなわち2回に1回は成功するように
環境を設定し、成功した時のみ行動を強化する。
2回に1回程度の失敗なら犬のやる気を失わせることなく学習が進み、
成功率は60%、70%と上がっていく。

成功率が70~80%になったら、成功率が50%程度になるように
ゴールに向けて環境設定を難しくする。
(誘惑を大きくしたり、プロンプトを減らす)
後はこれを繰り返して目標の行動(ゴール)に到達する。

後者は、できる限り自発行動を引き出すが、
目的の行動に至らない部分はお手伝い(プロンプト)し、
ゴールまで導く。

そこでゴールをしっかり強調(ご褒美をたっぷり!)。
スタートからゴールまでを繰り返す過程で徐々にお手伝いを減らす。
(フェイディング)失敗がないので無誤学習と呼べるだろう。

2つの手法の使い分けは、
初めて教えるような行動は「プロンプト&フィディング」を、
ゴールの行動は学習済みで、般化や難易度を上げたい場合は
「成功率50%」を使うとよいと思う。

具体的には、
「プロンプト&フェイディング」はヒールポジションを教えるとき、
「成功率50%」は人が止まるとヒールポジションに座ることを
教えるときなどに使うと便利。

70~80%の成功率は、よく「3回連続の成功」を目安にされる。
3回連続成功ということは4回目に失敗することと考えると、
3/4の成功率ということ。すなわち75%となる。

逆に3回連続で失敗すると、犬はやる気を無くす。
特にエクササイズ初心者の犬にはてきめんで、
すぐにどこかへ消えてしまう。

その場合は、前の段階に速やかに戻す。
やる気(動機)はとても重要。

こんなことを考えながら日々カリキュラムを練っている。

何のための「オスワリ」か?合図の意識化

「行儀がいい犬」と暮らしたい。
人的にいうと、礼節(礼儀と節度)を持った犬と暮らしたい。
とはいえ、犬は礼儀正しさを持って生まれてくることはない。

犬は人を良く観察しているので、
人と暮らしていれば自然と身につくこともあるだろう。

しかし、多くの場合、そのためには「行儀のいい行動」と
その行動を「いつ、どのくらい」するかを犬に教えなければならない。

これまで何度も考えてきたので、すっ飛ばしていただいてよいのだが、
報酬を使った動機づけトレーニングでは、まず自発行動を強化する。

手順は、座る → フード となる。

十分に自発するようになったら合図(弁別刺激)をつける。

「オスワリ」→ 座る → フード となる。

この段階で、「オスワリ」なしに座った時にもフードを与えれば、
犬にとっては「オスワリ」と言われようが言われまいが、
座ればフードがもらえることになる。

飼主の意志(「オスワリ」という言葉)は不要で
自分の意志(座ること)が重要だと犬は考えるだろう。
座るともらえるルールだと犬が理解するのだから、
もらえないとフラストレーションが高まる。

また、飼主の意志を尊重しないのだからわがままにもなり得る。
なので、合図をつけたら犬が自ら座ってもフードは与えない。

そうすると犬は合図を心待ちにし、
「オスワリ」と言われると嬉しくなるだろう。
合図をつけたらご褒美はフードからその他のご褒美にかえるとよい。
(ルールを「教える」ときはフードを、
ルールを「守る」ときはその他のご褒美を不定期に)

しかし「行儀がいい」とは、飼主の言ったことに従うことではなく、
犬が状況に合わせてその場にふさわしい(と人間が感じる)行動を
とることだと思う。

その特定の状況を「環境の合図」と呼ぶ。
そのシチュエーションが行動の弁別刺激となるのだ。

その場合の強化子は食べ物でなくてよいと思う。
でないと一日中、捕食行動が誘発されストレスレベルが高まる。
穏やかな暮らしに食べ物は不要だ。

食べ物以外のご褒美

ご褒美のルールは、
・犬にとって欲しい「もの」や好きな「こと」である
・勝手に得られない
・飽きていない
ということ。

好きな「こと」は出来事だけでなく、行動であったりもする。
行動がご褒美に?と思うが、これはプレマックの原理という。

硬く言うと
「発生頻度の低い行動の報酬に発生頻度の高い行動を使う」
ということ。

柔らかく言うと
「宿題したら遊びに行ってもいいよ」
ということ。

そうすると食べ物や撫でる、遊ぶ、おもちゃなどの他にも
犬にとってたくさんご褒美がある、ということになる。

例えば、匂いを嗅ぐ、ボールを追う、庭に出る・・・など。
そのために犬のボディーサインを見て何を求めているかを
読みとる必要がある。
犬も背中を掻いて欲しいのにトイレに連れて行かれても困るだろう。

また、飼主の持つご褒美の種類が多いほど、
飼主の価値は高まる。(般性強化子)

家庭のルールや行動を「教え」たければ、
ご褒美は食べ物が手っ取り早いし効果的だ。
その後、学習が進めば食べ物以外のご褒美に切り替えていく。

前回に考えた学習の流れは、

自発行動 → 弁別 → 般化 → 環境の合図化 

行動の始まりは自発行動を引き出すこと。
その段階でのご褒美は食べ物が便利。

座る → フード

これに合図が加わり弁別させると、

「オスワリ」 → 座る → フード

となる。

合図をつけたら「オスワリ」と言わない限り座ってもフードがでない。
こうして合図を意識化(弁別)する。
しっかり合図が理解できたら般化の「かきくけこ」の段階へ。
フードのご褒美は別のものに切り替えていく段階だ。

そこまでクリアすれば「環境の合図化」となる。
環境の合図に反応した時のご褒美(強化子)は
食べ物以外のものを利用したい。

環境の合図は普段の生活でおこる出来事を合図にしているので
食べものだけがご褒美だと、得られる時が限定されやすい。
(ご褒美の出るときと出ないときの弁別が起こりやすくなる。)

また、弁別が起こらないように食べ物のご褒美を
ランダムに使えたとしても(部分強化)
おそらく捕食本能が働くので興奮レベルが上がる。
飼主を見るとテンションが高まる傾向のある犬は要注意。

穏やかな暮らしを送るためにも
環境の合図には食べ物以外のご褒美を使ってはどうだろうか。
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