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犬育て夏季セミナー開催!

  日時:2015年7月5日~9月27日
  会場:三重県総合文化センター 文化会館2階
  参加費:A「犬の生活論」1回2時間2,000円(5回一括8,000円)
       B「犬の学問(犬通)」1回3時間3,000円(4回一括10,000円)
  講師:山越哲生(犬いろは主催 鈴鹿大学短期大学部特任助教)
  お申込み: nawack@f7.dion.ne.jp (お名前、電話番号、メールアドレスを記入)

  A「犬の生活論」9時30分~11時30分 定員①③⑤25名②④40名
   ①7月 5日(日)小会議室「犬の習性」(なぜあんな行動をするの?)
   ②7月19日(日)中会議室「犬のからだと能力」(犬の知覚の世界は?)
   ③8月23日(日)小会議室「犬との生活」(犬との暮らしの常識・非常識)
   ④9月 6日(日)中会議室「パピー」(子犬の時期はなぜもっとも大切なのか?)
   ⑤9月27日(日)小会議室「犬種特性」(犬を飼うってどういうこと?)

  B「犬の学問(犬通)」13時30分~16時30分 定員②④25名①③40名
   ①7月19日(日)中会議室「犬の学習」(犬の学びのルールを知る!)
   ②8月23日(日)小会議室「クリッカー」(犬の考える力を引き出すには?)
   ③9月 6日(日)中会議室「ボディシグナル」(犬の気持ちを読む!)
   ④9月27日(日)小会議室「犬の歴史と本能」(犬と人の切れない縁!)
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コミュニケーションと感情

またまた久しぶりのブログ。
今回はまさに思いつくままに…

犬の要求吠えをやめさせたい時、
通常、無視すなわち消去という手法を選択する。
そうすると要求吠えは消去バーストの後、消えていく。
消去バーストは強いフラストレーションを伴う。
感情的には非常に辛い状態におかれることになる。

その状態は、僕たち人間に置き換えれば間違いなく起こっているし、
犬もおそらくそうだと思う。

で、それと並行してお行儀の良い行動を強化することで
犬はそのお行儀の良い行動を選択するようになる。
これが通常の解決方法のひとつ。


以前に書いたことがあるが、
犬の要求吠えは、人間でいうと「大声で叫ぶ」ことに近いのではないか?
と仲間の一人が考え「小声で会話する」ことを勧めていた。
「小声」に気づいてもらえないため「大声」で叫ぶようになるという。
(「小声」に反応せず「大声」に人が反応した結果だ。)
まさに消去バーストの成果!

僕も全くその通りだと思う。
「小声」に反応できると「大声」である要求吠えはなくなる。

犬が要求吠えをする前の小さなサインを読んで欲求を満たせば
要求吠えをする必要などないのだから。
しかも、犬にとって人は「大声でないと伝わらないやつ」から
「話せるやつ」になり、
細やかなコミュニケーションが取れる関係が築ける。


「無視」でも、「小声」でも
いずれにせよ要求吠えをしない犬になるわけだが、
なんと「感情」の安定度合いや飼主との関係が異なることか。
落ち着いた犬との暮らしには細やかなコミュニケーションが欠かせない。

最初の記憶

久しぶりのブログ。
ながらくサボっていた。
最近はありがたいことにセミナーの仕事が増えてきて
準備に追われている。
書きたいことはいろいろとあるのでぼちぼち再開することに。

学習の原理を犬の行動に当てはめて考えるのは面白い。
ただ、僕にとってそれは学習の原理を探求したいからではなく、
少しでも「犬」やその行動を理解したいから。
なので行動学も学びたいし、脳の働きも知りたい。
学習の原理や認知の特徴も理解したいと思う。

僕たちの耳に入る情報の多くは何がしかのフィルターがかかっている。
それは仕方のないことだし、
逆に、ある人のフィルターにかかるとこの出来事がどう見えるのか?
を知りたいこともある。

ただ、フィルターのかかった「形」だけにこだわると
応用が利かなくなることが多々ある。
(「こんな時はこうするべし」という、理由抜きのルールなど)
で、できるだけおおもとの情報も知っておきたいと思う。
それが学問としての行動分析学や学習心理学、認知、行動学などを
学ぶ理由のひとつ。
(とっても楽しい!というのがホントのところかもしれない…)


話は変わるが、
年に1,2度お会いするのだが、毎度名前が出てこない方がいる。
顔は覚えているし、どこで何をしている方かも記憶している。
で、周りの人にこっそり名前を確認することになるのだが、
とっても失礼なことなので何とか覚えたいと思う。
しかし、次にお会いした時にはすっかり忘れているのだ。

また、子どものときから「エレベーター」と「エスカレーター」を
間違えてしまうことがあったし、わが家の娘は中学生になっても
「おとうさん」と「おかあさん」を言い間違えることがあった。
(そういえば最近はないかな…呼ばれることがなくなったのかも!?)

少し前の本になるが、ジョン・メディナ著の「ブレイン・ルール」
(日本放送出版協会)によると、
脳はある単語を最初に記憶した場所をその後も使い続けるそうだ。
もしそうなら最初に単語が引き出しにくい場所にしまい込まれると、
思い出すのに毎回ひと苦労するという現象も理解できる。

で、すぐに忘れてしまう例の人の名前を、
別の場所にしまい直してみることにした。
名前が「山越」だとすると、その人の顔は忘れていないので、
その顔の人が山を越えている「絵」を想像して記憶することにした。
なんとそれ以来、その人の名前を忘れることがなくなった。
(記憶の方法を「文字」から「絵」にすることで忘れにくくなっただけ
かもしれないが。)

犬とのエクササイズを考える時、
上記のルールが行動を学ぶときにも適用されるとしたら、
教え方もそのことを考慮したほうがよさそうだ。
今までの経験からも当てはまる事例が何例かある。

例えば「フセ」。
DSCN2937_convert_20140504131313.jpg
少しずつ考えさせながら、自ら伏せる行動を引き出す方法をとるより、
誘導で速い動きを引き出してから自発させた方が素早く伏せる、
ということが何度かあったことを思い出した。

フセを「速い動きで伏せること」と脳に記憶されることで、
それ以降もフセといえば素早い動きで伏せるようになるのだろうか。

もちろん前者でも誘導で伏せる段階は最初に必要なので、
その動きの速度が早まるまでしっかり教えておく方が
素早いフセになるということかもしれない。
ただ、プロンプトは繰り返されるとその動きが合図になってしまうので、
注意が必要だが…。

以前、訓練士さん制作のトレーニングビデオで、
ボールの価値をとことん高め、それをルアーにして素早い動きを
作っていく映像を見た。
それが速い動きを作る基本的な方法なのであれば、
上記のような理由が裏付けとなるのかもしれない。

もちろん時間的なシェイピング(と言ってよいのか?)を使っても
動きを速めていくことは可能だと思うが、
あのすばやい動きをリミテッドホールド(時間制限)で
再現するにはかなり時間がかかるのかな?と感じる。
どなたか試してみて欲しい。

そういえば匂いやシチュエーションは記憶にかなり影響するようなので、
エクササイズをつくる際にはそれも考慮すべきなのだろう。

勉強会報告9の2

9月の勉強会報告の続き。
まずは神戸で開催されたカンファレンスでの発表報告。
カンファレンスでは時間の制約から詳しいお話ができなかったので、
勉強会では質問や感想を挟みながらのプレゼンテーションとなった。

◆D.I.N.G.O.カンファレンス報告
9月15,16日に神戸で開催されたカンファレンスのうち、
勉強会参加者の発表者によるプレゼンテーションを再現。
というより、より細かくデータを説明していただき、
とっても面白く興味深いものだった。
今回は25分間のプレゼンテーションだったので、
来年は是非、50分間の発表をお願いしたいものだ。

題目は「ネガティブ犬種図鑑?!
-コミュニケーション・チェックを読む-」

最新版のコミュニケーションチェック255頭の集計結果報告。
サンプル数が10を超える犬種を対象にしている。
(今後データ量は増えると思うので楽しみ。)

三重県で犬育てクラスに参加する犬種は、
トイプードル(17%)が最も多く、次いでミックス(15%)、
柴犬(13%)、チワワ(7%)、ラブラドール(5%)、
Mダックス&ボーダーコリー(4%)と続く。

1歳までが4割、2歳までだと6割に達する。
(パピーは基本的にコミュニケーションチェックを受けていない。)

・ストレスを感じやすい犬は1位がMダックス、
・社会化不足はチワワ(やはり!)、
・飼主への依存度が高いのはMダックス
(それがストレスにつながっているのかも)、
・抑制が効きにくいのは柴犬(これもやはり!)、
・縄張りを守りやすいのはチワワ(社会不足の順位と同じ!)、
・物を守りやすいのもチワワ。
・わがままになりやすいのはMダックスとボーダーコリーで
 その犬種のほぼ半数。
・咬みやすいのがMダックス。

なんとMダックスが8項目中4種目で金メダル?。

逆に、
・ストレスを感じにくい犬種は、1位がラブラドール(納得)、
・社会性があるのがボーダーコリー(若いうちはいいのか?)、
・飼主への愛着が低いのが柴犬(これも納得)、
・抑制が効きやすいのがMダックス(これは意外!)、
・縄張りを守りにくいのはボーダー
(本当?ケージに閉じ込められているのか?)、
・物を守りにくいのはボーダーコリー(ホントにホント?)、
・わがままになりにくいのはチワワ(信じられない!)、
・咬みにくい犬種はトイプードル(ウソでしょ?)

平均的に飼いやすい(問題が起きにくい)犬種は、
柴犬!ラブラドール、ボーダーコリーという結果。
印象とデータはこんなにも異なるのか…と思った次第。

◆こんなセミナー聞いてきたは、ピアシルバーニ特集
「攻撃性のある犬のリハビリ
対犬に対して攻撃行動のある犬たちを集めてのリハビリクラス。
ステップは3段階で各々ゴールを定めたトレーニングクラスの紹介。

当時、ピアシルバーニ氏のもとには週1000頭の犬たちが
クラスを受けに来ていたそうだ。
その中から攻撃的な犬たちを集めて開催していたのがこのクラス。
7年間で547頭の犬たちが受講したという。

ちなみにレベル1(第1段階のクラス)のゴールは、
A.リードをつけて犬の脇を落ち着いて歩く
B.他の犬に出会った時、リラックスして落ち着いていられる
C.犬が確実にキューに反応する
D.飼主のタイミングと知識が向上する
E.犬が指示を求め飼主を見る
かなり中身の濃いクラス。

「パピートレーニングがうまくいかない?/小型犬のためのクラス」
第1部がパピーについて。
パピークラスの問題点がどこにあるかを考察する。
何を教えるべきか、要点を洗い出し解説する。

第2部は小型犬クラス開催のススメと
その際の注意事項をまとめたもの。
小型犬でなくても必要なことが多くカリキュラム作りに役立ちそう。

今回は以上2つ。
次回は「遊びの科学」「シェルターワーク」
「コーチングスキル」を予定。

◆JAPDTカンファレンス報告
杉山尚子氏、山本央子氏のセミナー報告。
杉山氏は、行動分析学の基本的な考え方。
当日は実際に行動を分析してみるワークショップ的な時間も
設けられたとのこと。

山本氏は、行動分析学を用いて現場で起こる出来事を分析し、
基本的な概念と注意点を解説。
報告をお聞きして、論理的で有意義なお話だったのだなと思った。

行動を分析する際は、行動を定量的に扱い、
頻度や強度、持続時間を計測する。
行動の肩書(バカだから…など)、
見聞(犬を何頭もしだてた人が言うには…)、
過去の出来事(虐待されていたから…)、
にとらわれ過ぎないで行動の機能分析
(いつ?どこで?何に対して?いつまで?対処)を行うこと。

◆問題解決シート
以前に完成した「排泄」につづき「吠える」が完成間近!
「吠える」の解決シートを皆さんにチェックしていただいた。
完成したらまた紹介する。

◆応用行動分析
『はじめての応用行動分析』(二瓶社)から
第8章「不適切な行動を減少させる結果操作」の手続きの階層を紹介。

レベルⅠ:
a.低頻度行動の分化強化 
b.他行動の分化強化 
c.対立行動の分化強化
d.代替行動の分化強化

レベルⅡ:
消去

レベルⅢ:
a.レスポンス(反応)コスト 
b. タイムアウト

レベルⅣ:
a.無条件性嫌悪刺激
b.条件性嫌悪刺激
c.過剰反応

以上についてザックリ紹介。

勉強会報告9の1

勉強会の報告は5月分までご紹介したが、
6、7、8月がなかなかまとめられないので最新版をご報告する。

9月の勉強会の報告(前半)

◆まず最初に、9月名古屋での金子真弓さんセミナーの報告
行動原則とクリアーなコミュニケーションについてのお話。
「指導者」と「飼主」との間のコミュニケーション方法について
カウンセリング技術の紹介。

◆次にケーススタディ
特にコミュニケーションチェックの数字の読み方について。

ポメ、2歳、♂、去勢済み   
父 5・2‐15・4・9・3‐24・04・43‐3 遠吠え
母 5・2‐11・8・7・10‐33・22・12‐2

少し長くなるが、まとめてみる。
点数は同じ犬に対する「父」と「母」それぞれによるもの。
左から

ストレス・ストレス管理、社会化不足・信頼・愛着・行動抑制、
テリトリー・物・飼主自身という資源に対する
犬の欲求度合いと飼主の管理度合、咬みの抑制

となっている。
僕自身はこの犬との接触はないが、数字からわかる情報を記す。

□管理
ストレスレベルがマックスなので、
落ち着いた、とにかく吠えない生活をさせる、
匂い嗅ぎやトレーニングで疲れさせる、
静かにゆっくり寝る時間を昼間、夜間と確保する、
ことなどが最重要。

まずストレスマネジメントの点数を上げること。
ただ、散歩については社会性がないので配慮が必要かもしれない。
刺激に吠えまくっているようではまずいので、
静かに散歩ができるところまで車で移動するなど。

日常的に移動できるスペースを十分にとり、
穏やかに暮らせるように工夫する。
縄張りを守る気持ちが強いので、窓に目隠しをする(カーテン不可)、
玄関に飛び出させない等も必要。

犬の要求吠えに飼主が反応しないように。
無視すると一時的に吠えは酷くなるが、やがてなくなる。
(これは学習のひとつだが、問題を悪化させないために必要なので
管理に入れた。同様に関係づくりにも入れている。)

□学習
社会性をつける機会をしっかりつくる必要があるが、
初めて会うインストラクターにどれくらいの時間で慣れたかを目安に、
他人に慣らすエクササイズを続ける。

食欲があるようなら一人でも多くの人に、
超スペシャルなおやつを与えてもらう。
もちろん健康を損なわない程度に。

同様に外の環境でも楽しい美味しいことが起こると経験させる。
時間がかかるがじっくりしっかり繰り返すことをお勧めする。
去勢により食欲が増すので他人や環境に馴れやすくなる。
が、太らないような管理は必要。

外で音が鳴ったり、インターホン、電話の呼び出し音などにたいしても
拮抗条件づけが必要かもしれない。
その音源と離れた位置で美味しいオヤツを与える。

普段から頭を使うエクササイズが必須。
クリッカーエクササイズなどがおススメだが、
簡単な遊びでよいので1日20分ほど食べ物を使った
レッスンタイムを作る。

ご褒美は基本ドッグフードで行ない、残りを食事にしても良い。
エクササイズには必ず「マテ」を入れる。
「マット」や「ハウス」もとても良い。
犬が自ら進んでそこに行くように、
そこで犬がくつろいで待つように教える。

ピンポンハウスができるようになれば最高。
(インターホンの音をハウスの合図にする。とても効果的。)

□関係
ご主人の言うことの方をより聞くようだが、
ご主人は怖いのだろうか?
そうでなければ「飼主自身」という資源をさらに管理し、
報酬として与えていくようにすべき。

無理やり何かしているようならすべてやめてもらう。
いろんなことに少しずつ馴らしていく方がよいと思われる。

奥さんは甘やかし過ぎなのか、
犬にあまり関わりたくないのか分からないが、
いずれにせよ関係を見直す必要がある。
ストーカー度合が高いので甘やかし派なのかもしれない。

奥さんの接し方を変えていただかなくてはならないが、
犬が怒ることはしないこと。(多分、触れないかもしれない。)
拮抗条件づけで少しずつ手入れなど触る練習をすること。
(撫でることと手入れは犬にとって全く別ものです。)

お二人とも犬の要求行動は全て無視をしていただき、
「おりこう」な時のみ関心を向けるようにする。
上記「学習」のエクササイズをしっかりやっていただければ
かなり改善するはず。

一緒に寝ているのなら、クレートを枕元に置いて、
その中で寝かせるのも良いと思うが、 かならずしも必要ではない。
自立心をつけるような暮らしが必要だが、
不安が大きくなるような急な変化は逆効果。
少しずつ自信をつけさせること。

誰に対して咬んでいるのか、何をしているときなのかがわかれば、
より細かいアドバイスが可能。
(恐らく縄張り吠えをとめるとき、手入れをするとき、
物を守って(奥さんのみ)、気に入らないとき、などだろうか。)

犬との生活にとってどんな必要があったとしても、
咬ませない生活が必須。
(足拭きなどしなくても死にませんものね。
拭く代わりに濡れぞうきんの上におやつをまいて歩かせれば、
少しはきれいになるかもしれません!)

ケーススタディは以上。
これらの情報を基に飼主さんから聞き取りをすれば
さらに問題の核心に近づくことができる…かもしれない。


あまりご要望はないのだが、
「コミュニケーションチェック読み取りサービス」を
有料で行おうかと考えている。
近々、専用のHPを作ろうかと思う。
よかったらご利用いただきたい。

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